コラム

「人生100年時代」(その2)

前回のブログで紹介したリンダ・グラットンの著書「LIFE SHIFT」(日本語訳は100年時代の人生戦略」(2016発行)は世界中で話題になり、日本でも広く知られるようになった。今回はその内容を紹介したい。
長寿化の進行により「人生100年時代」は従来の「教育→仕事→引退」という人生から、「マルチステージ」の人生へSHIFT(移行)する。それに伴い、定年後30年~35年の有形、無形の資産が重要性を増す。特にスキル、健康、人間関係といった「無形の資産」をどう育んでいくか、どんな生き方を模索すればいいのかといった問題に直面するというのが著者の見方である。

日本でも、高齢者が定年後の人生を模索しているようで、最近は和田秀樹先生の70歳代、80歳代の生き方についての本がベストセラーになっている。2匹目、3匹目のドジョウを狙った他の著者の本もかなり売れている。ちなみに、私は和田先生とは毎月合う機会があり先生から直接著書を頂いて読んでいるが、大変参考になる。

「LIFE SHIFT」のキーワードの一つが「無形資産」である。人生100年ともなれば、長く複雑な人生を生き抜くためには、さまざまな危機を回避するのに役立つ無形資産が必要となる。著者は無形資産を以下の3つに分けている。
(1)生産性資産……仕事に役立つスキルや、知識など
(2)活力資産……健康、友人、愛といった人間関係
(3)変身資産……人生の途中で、新ステージに対応できる意思と能力
私はこの「無形資産」について、「健康を維持し、いつまでも社会と関わりをもち、生涯現役を目指す気力」と自分流に解釈している。

次回は「サクセスフルエイジング」について考えてみたい。

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