コラム

大雪や強風をもたらしたポーラーロウ(Polar low)


本州の日本海側の大雪や、北海道内での強風と大雪をもたらした台風並みの低気圧は「ポーラーロウ(Polar low:極域の低気圧という意味)の可能性が強い。
ポーラーロウは、高緯度で発生する水平方向のスケールが200~1000kmの低気圧のことをいう。温帯低気圧は水平方向の温度差をエネルギー源として発達するのに対して、ポーラーロウは上空の寒気と相対的に温かい海面との垂直方向の温度差が、発達のエネルギーになる。 海上で急速に発達し、強風や大雪を伴うために社会的な影響も大きい。 ポーラーロウはノルウェー海、北海、グリーンランド海、 ベーリング海、南極海などの高緯度の海洋上で発達するが、 比較的に緯度が低い日本海でも発達することがある。
今回は、日本海を北上する暖流の対馬海流に、ジェット気流の蛇行によってもたらされた非常に強い寒気によって、日本海を東進しながら急激に発達したものと考えられる。
(写真は2月15日午前9時の天気図)

最近の記事

PAGE TOP