コラム

『燃えよドラゴン』の“Don’t Think, Feel!” がコロナで蘇った

“Don’t Think, Feel!”は映画『燃えよドラゴン』で主人公のブルース・リーが言った名言だ。日本語に直訳すると『考えるな!感じろ!』となる。これは、映画の中でブルース・リーが弟子にカンフーを教えている場面で、弟子が何度もやってもうまくできないときに、ブルース・リーが「考えるな!感じろ!」と弟子に言った言葉である。映画の公開とともに当時“Don’t Think, Feel!”一気に有名になった。

 この言葉はいろいろな解釈ができるが、コロナ後の生き方にも参考になる。というよりもコロナ後こそ、改めて“Don’t Think, Feel!”が新鮮味をもった生き方ではなかろうか。コロナによってオフライン化、ITの活用が一気に加速し、働き方も価値観も多様化する。今までは、多くの人は「自分はこうしたのだが」と思っていても頭で考えると「こうあるべきだ」という画一化した価値観に縛られていたことが多かったのではなかろうか。コロナ後は、国やメディアが発する情報に影響されて、頭で考えた価値観ではなく、自分自身の直観で感じた、ワクワクするする生き方も、選択肢として可能になる。ITもディジタルの活用はあくまで手段であって目的ではない。働き方や価値観が多様化した社会では、自分の人生の目的は自分の感性、直観で選択できる時代がやってきたのだ。感じて動く「感動」という言葉はあるが、頭で考えて理屈で動く「理動」という言葉はない。感じて動くことができる時代になったのだ、もちろん頭で考える理性と、直感で選択する感性とのバランスが必要であることは、普遍の法則であることに変わりはない。半世紀前の1973年に公開された『燃えよドラゴン』でブルース・リーが発した“Don’t Think, Feel!”がコロナで蘇った。

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