コラム

交通機関の計画運休・欠航について

近年、鉄道・航空等の交通機関でも自然災害(台風・大雪・地震など)や異常気象の影響を受けやすくなったため、リスク回避の観点から計画運休・欠航を活用するようになっています。
これは、一種の「タイムライン」という考え方で、自然災害の被害を最小限にするために、
設備・機材による対策だけでなく、ソフト対策との組み合わせによるものです。もう一つの目的としてPCB(Business Continuity Plan:事業継続計画)の意味も含まれます。

計画運休・欠航には以下のような主に具体的な目的があります。
(1)安全確保
乗客や乗員の安全を最優先するため、悪天候や災害発生時のリスクを事前に回避する。
(2)混乱防止
直前の運休・欠航よりも、早めに判断することで、利用者が事前に予定を変更しやすくする。
(3)人員の適正配置
鉄道や航空会社では、運行(運航)しない区間に乗務員を配置する必要がなくなり、業務負担を軽減でき、天候が回復した後の乗員や列車や機材の手配が早急に対応できる。

気象状況が予報より悪化しなかった場合は、「計画運休・欠航をしなくてもよかったのに」という批判が発生することがありますが、気象予報が100%当たることは現実ではなく、危機管理は最悪のことを防ぐためには、結果的に「無駄だった」とことも必要です。

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