コラム

人生100年時代その(4)サクセスフルエイジングとアンチエイジング

Successful Agingの日本語訳は的確なものが見当たらずそのまま片仮名でサクセスフルエイジングと表現されている。いろいろな説明がなされているが、①健康寿命②生活の質(QOL)③社会との関わりの3つの要素で説明されていることが多い。
(1)健康寿命はWHO(世界保健機関)が2000年に健康寿命(Health expectancy, Healthy life expectancy)を提唱して以来、単に寿命を延ばすだけでなく、日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる期間である健康寿命をいかに延ばすかに関心が高まっている。
(2)生活の質(QOL: Quality of Life)は主に医療の現場などで生活の満足度を評価するための指標として使用されており、その評価は客観的評価と主観的評価がある。客観的評価には、①健康状態 ②経済状態 ③生活環境 ④社会的環境の4項目を軸に評価する。主観的評価は本人自身が充実感・幸福感、生きがいややりがいなどを感じているかどうかである。本人自身の感じ方し次第が主観的評価に、ひいては生活の質に大きく影響する。
(3)社会とのかかわりには①有償労働②無償労働③相互扶助④ボランティア活動⑤趣味仲間との活動⑥リカレント教育などがあげられている。
Successful Agingを提唱したアメリカの文献をいろいろ調べてみてもさまざまな説明がなされている。その中で自分にとって一番ヒットする添付の画像を見つけた。健康を維持し、生きがいやりがいを感じ、いつまでも学び続け、社会と関わっていくといった趣旨である。一言でいえば広義の意味での「生涯現役」の捉え方である。
このようにサクセスフルエイジングはいろいろな解釈や捉え方がある。客観的な評価もサクセスフルエイジングに影響することは確かであるが、大切なことはなんといっても本人自身の生き方、捉え方ではないかと思う。従って人によってそれぞれのサクセスフルエイジングがあっていい。私はサクセスフルエイジングの結果が一般に言われているアンチエイジングだとも思っている。
次回は、私が講演などで話している究極のアンチエイジングだと考えている『いつだって今が旬!』について触れてみたい。

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