コラム

日本は世界が抱える課題の先進国

12月11日の「The Economist」誌に“What the world can learn from Japan”(世界が日本から学べる事)という見出しで、本質をついた記事が載っていた。以下その要旨である。
日本から得られる教訓の1つは、「社会はリスクと共存することを学ばなければならない」ということである。今、日本が抱えている数々の課題は、将来世界各国が直面することの前兆である。急速な高齢化、長期にわたる経済停滞、地震や台風、洪水など自然災害のリスク、さらに米中の覇権争いに巻き込まれる危険性などは、日本が他国に先んじて発生している。世界各国は日本を観察し、対応策を検討するための優れた実験室である。
「優れた実験室」と指摘されて喜んではいられない。他人事ではなく、日本自身が果敢に対応すべきであることの警告でもあると受けとれる。
ただ、日本はマイナスの教師だけではなく、プラスの教師の側面ももっている。新型コロナのパンデミックでは、マスクを着用していない人は皆無に近く、G7諸国の中で日本は新型コロナウイルスによる死亡率が最も低く、2回目のワクチン接種率は最も高い。

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