コラム

テレビでコメントした内容、伝えたかった内容

昨日(11月9日)の放送でコメントした内容、伝えたかった内容
テレビに生出演して、コメントした内容、伝えたかったが自分の持ち時間が少なくコメントできなかった内容を箇条書きにします。(海外のテレビは専門家のコメントに十分時間が与えられるが、日本のテレビではレギュラー出演しているタレントの発言の時間が長く、専門家の発言の時間は非常に短い)
(1)2050年までに航空機もCO2の排出実質ゼロを目指すためには、化石燃料から100%SAF(持続可能な航空燃料)に変える必要がある。
(2)ライバルであるANA、JALがCO2排出量に関して危機感もって連携している背景には、SAFの供給量に関して、特にコロナのワクチンと同様に国内の生産体制が欧米に出遅れている、ということではないか。
(3)SAFやコロナウイルスの国内生産に関することだけではなく、あらゆる面で日本は国も含めて問題点を分かっていながら先送りする、或は小出しにするという社会風土、“Too Little Too Late”という甘さがある。そのために世界から取り残されていく。つまり”Japan Passing”が起こってしまう。
(4)電気飛行機は技術的には可能であるが、電気モーターでは出力が小さく、また重いバッテリーをたくさん搭載する必要がある。小型機では可能であるが旅客機としては現実的ではない。
(5)水素燃料の飛行機も技術的に可能である。化石燃料と同様にジェットエンジンを作動させることができる。但し、単位当たりのカロリーは化石燃料の4倍の体積が必要である。かつ液体水素をマイナス253度Cで保管するタンクを飛行機に搭載して飛行する必要がある。技術的、経済効果的にまだつめていく課題がたくさんある。
(6)従って、航空会社としては、バイオ燃料や使用後の食用油等のSAFの技術開発、量産を期待し、開発、生産、流通部門とも連携してそれを促進する必要がある。
(7)現時点では、化石燃料とバイオ燃料等のSAFとの混合の燃料を使用し、SAFの技術面、安全性面、量産体制の課題が解決した暁には、100%SAFにより、航空輸送も実質CO2排出ゼロの時代が来るものと期待したい。

2025年までに航空輸送も実質CO2の排出ゼロを目指すには、現時点では、化石燃料とバイオ燃料等のSAF(持続可能な航空燃料)との混合の燃料を使用し、SAFの技術面、安全性面、量産体制の課題が解決する必要がある。コロナのワクチンワクチン同様SAFも国内生産体制の確立が求められる。

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