コラム

日米首脳会談と求められる日本の「覚悟」

世界中がコロナと闘っているなかで、バイデン米大統領は就任後初めて対面で会う首脳に日本の菅義偉首相を選んだ。私は外交の専門家ではないが、首脳会談後に発表された共同声明を読むと、米中対立が激化するなかで、日本はどこまで米国とともに歩む意志があるのかという「覚悟」を日本に迫るものとなったと考えられる。覇権国になり得る国の条件というのは人口と経済力である。その条件を満たしているのが、中国と米国である。米国の外交の最優先事項は、人口はもとより、経済力、軍事力で台頭する対中国問題であることは明白である。その中国には米国一国では対応し切れないために、中国の隣国に位置する同盟国の日本が、米国にとって重要であるからこそ、コロナ禍のなかでも、敢えて就任後初めて対面での首脳会談に日本の首相を選んだものと考えられる。日本は非常に重い課題を与えられた。日本の国を一人の人間に例えると、「覚悟」をもって、自分の頭で考え、自律的に、かつしたたかな外交努力で乗り切っていくことが求められるのではなかろうか。

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