前回のブログで共存、共生、持続可能というキーワードを使用した。今回はコロナ対応とSDGsについて考えてみたい。
SDGs(Sustainable Development Goals,:持続可能な開発目標)が、2015年の9月に国連本部における「持続可能な開発サミット」で採択された。「我々の世界を変革する持続可能な開発のための2030年までの目標」である。そして2020年1月に、SDGs達成に向けて各国の政府、市民社会、企業、人々を巻き込んだ「行動の10年:Decade of Action」がスタートした。
このSDGsには17の目標と、その目標に対応した169の具体的項目があげられている。この行動を通じてあらゆる場所のすべての人が参加し、迅速かつ大胆な行動を起こすこと、新たな発想と解決策を促進させることを目指しているが、どの目標(Goal)もひとつの国、ひとつの企業だけでは目標を達成することは難しい。共存、共生が鍵を握っていると言える。(参考:ちなみに、日本では目標という言葉を使用するが、欧米ではより具体的にイメージしやすいGoalという言葉を使用している)
2030年までにSDGsを達成するには、取り組みのスピードを速め、規模を拡大する必要があるが、世界中が新型コロナウイルスに悩まされているこの年に、SDGsの「行動の10年」がスタートしたことは、偶然とはいえ意義深いものがある。国連で採択された目標のひとつに『あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する』というものがある。これは、まさにコロナ対応の先に目指す目標そのものでもある。日本でもすでに一部企業ではSDGsに取り組みを始めているところがある。2030年に向かって、或はそれ以降も「持続可能」「共存・共生」が、地球規模で大きなテーマとなってゆく可能性を、コロナ対応が示唆しているのではなかろうか。