コラム

最近の甚大な自然災害と地球温暖化

台風10号が九州地方に甚大な被害をもたらした。被害に遭われた皆様には心よりお見舞いを申し上げます。南の海上で発生した熱帯低気圧が、低気圧内の最大風速が17m/s(34ノット)以上になると台風となる。日本付近に近づくにつれて更に発達するのが、最近の台風の特徴である。この要因として日本付近の海水温度の上昇であることはテレビなどで報道されている。最近は台風の中心から遠く離れた地域でも、局地的な豪雨や、時には竜巻の被害が発生している。それは湿った空気の上空に蛇行したジェット気流が冷たい空気をもたらして、大気の状態が不安定になり、積乱雲が急速に発達するためである。この要因はテレビなどのマスコミではほとんど報道されていない。海水温度の上昇も、ジェット気流の蛇行も地球温暖化の影響であることは確かである。

ジェット気流は簡単に言えば、地球の自転と大気の対流によって生じる上空の壮大な大気の流れである。特に北半球では地球温暖化によって対流が変化してきており、その結果としてジェット気流の流れも変わってきてきるのではないかと思っている。これは、あくまで私自身の感じであるが、ジェット気流の位置や蛇行が2000年前後から変わって来ている気がしている。今まで経験したことのない、局地的な豪雨や竜巻が発生しているのは、ジェット気流の蛇行がひとつの要因と考えられる。ちなみに、竜巻は積乱雲に伴って発生する強い空気の渦巻きである。地球温暖化は予想以上の速さで進んでいることは、各国の研究機関でも警告を発している。日本はこの2~3年、その地球温暖化の影響を受けた今まで経験したことのないような甚大な自然災害に見舞われて、多くの尊い命が失われている。その日本は、先進国のなかでも温暖化への取り組みが遅れていることを、海外から指摘されている。国も、マスコミも、国民もこの事実を自分自身のこととして、真摯に受けとめる必要があるのではなかろうか。

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