コラム

FAA、ボーイング737 MAXの運航停止措置を解除

シアトルのボーイングからの情報によると、アメリカ連邦航空局(FAA)は11月18日、ボーイング737 MAXの運航停止措置を解除した。ライオンエアJT610便とエチオピア航空302便の墜落事故を受けて運航停止に至っていたが、耐空性改善通報を発出し、二つの事故の要因となったMCAS(操縦特性補助システム)の誤作動を防ぐ新たな飛行制御ソフトウェアなど4つの設計変更や運航再開に向けた訓練要件求めていたが、ボーイングはこうした要件を満たし、FAAが運航停止措置を解除した。今後FAAは、同型機を運航するアメリカの航空各社の訓練計画の改定を承認するほか、運航停止命令以後に製造された機体の耐空証明を発行していくことになる。

二つの事故はMCASの不具合と乗員の訓練の不十分が主な要因であった。私は昨年シアトルのボーイングに行き、ボーイングのテストパイロット、チーフパイロットとともにMCASのソフト改修後の737MAXのフライトシミュ―レーターを体験して、その安全性を確認することができた。今後は各国の当局の承認と、乗員の必要な訓練を経て運航再開となる。ただ、コロナで航空需要が低迷しており、各航空会社による737MAXの運航再開はコロナの感染状況を考慮しながら、となるであろう。

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