コラム

2023年の出来事から学ぶ教訓

今年一年、日本国内で起こった様々の出来事からも学ぶことができる教訓がたくさんある。
そのひとつにマイナスの教訓として、中古車販売会社や大手自動車会社の不正がある。
一般に企業のリソースには,ヒト、モノ、カネ、情報と言われており、いずれも目に見える変数である。情報化時代、競争が激しい時代にあって、信頼という目には見えない大切な変数がある。両社とも長年、安全性や信頼性よりも利益や納期を優先した結果、社会や監督官庁の信頼を失ってしまった。

何が大切かという重要度の選択もできる、安全や信頼が最も大切であることは、誰でも分かっている。しかし、人間というものは、つい目先のことに視点が向いてしまう。
この事例から、次のような教訓を読み取ることができる。
(1) 企業も個人も求められる複数テーマのうち、何が一番大事か、という重要度の選択を明確にし、企業ならそれを全体の共通認識にする。
(2) 自社、自分で決めたことは守る(人に勝つより、自分に勝つ)
(3) 起こったことは、隠せない時代であること認識する(透明性は当事者にとってはきついことではあるが、安全確保、信頼性にとって非常に大切である)
(4) 信頼性を築くには少なくとも10年はかかるが、一瞬で失ってしまうことがある)

プラスの教訓、嬉しい出来事としては、日本人のだれもが認めるWBCで日本が優勝したことがあげられる。優勝に導いた日本代表チームの栗山英樹監督の対談が様々なメディアで報じられている。その内容には、プラスの教訓がいっぱいある。そのなかから3つほどあげて注釈をつけてみた・

「僕たち指導者は勉強が欠かせない。選手たちより10倍は勉強しないと彼らの成長に追いつかないし、人間的に成長させてあげることができない」(⇒小林注:リーダーが成長してはじめて部下を成長させることができる)

「これまでたくさんの選手を見てきた中で、伸びる選手と伸びない選手の違いは、まずは野球が本当に好きかどうか、ということです。あとは素直さですね」(小林注:まず与えられた仕事・業務を好きになる)

栗山監督と建築拍学者の隈氏との対談で,隈氏は次のように語っている。
「建築は人間が使うものだから、人間が分かっていないといい建築はつくることができない」(小林注:どんな仕事・業務も人間を知り、人間性を磨いていくことにより成果を期待ができる)

みんさま、どうぞ良いお年をお迎えください。

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