コラム

脳の健康は運動が前提になっている

スエーデンの精神科医のAnders Hansenの著書「BRAIN」(日本語訳「運動脳」)を読んでなるほどと納得した。難しい理論は省いて、その要旨を私なりにまとめると次のようである。

わたしたちの脳はホモサピエンスが誕生した頃の自然界のサバンナにいる。脳は、運動を前提とした世界をイメージしている。都会や市街地から田舎や森、海などの自然界に行くと心が癒されるのも私たちの脳は基本的には古代人と同じであろう。
脳が行っている基本的な仕事は、もっぱら栄養を摂取するために食べ物を見つけて食べる。種を残すため、異性を探し見つける。
動物たちをみても、たしかにそのような行為の連続である。外敵から逃げることも、食物や異性を探し求めることも、それはいずれも運動を伴う行為である。現代のような非常に便利で時代で、座っていても必要なものがほとんど手に入ると、それらの行為が必要なくなり、脳は「お役御免」となり、機能が低下すると考えるのは、ごく自然なことである。
脳の機能を低下させないためには、最近は高齢者向けの脳トレなどが流行っているが、それよりも運動をすることが一番いい。
では、具体的にどんな運動をすればよいかと言うと、30分程度のちょっと息が切れるくらい心拍数を上げる有酸素運動である。それを週3~5日行い習慣化する。
「30分の有酸素運動」「心拍数を上げる」「習慣化する」の3つがポイント。確かに息が切れるぐらいの30分の有酸素運動をすると、その日はよく眠れる。よく眠れると免疫力も向上する。

最近の記事

PAGE TOP