コラム

2022年版防衛白書から読み解く今後の世界情勢と日本

政府は7月22日の閣議で2022年版防衛白書を了承した。全体のトーンとしては、ウクライナ侵略によってロシアの国力が中長期的に低下した結果、中国と軍事面で連携を深化させる可能性があること、そしてロシア、中国、北朝鮮の3か国の軍事動向に関する認識について、日本を取り巻く安全保障環境の厳しさが強調されている。
また、宇宙、サイバー、電磁波について、目には見えないが重要な安全保障についても30ページを費やしていることも注目される。
隙間の時間を利用して、一週間をかけて490ページに亘る膨大な量の防衛白書を読んでみた。個人的な感想ではあるが、東西冷戦終結後のグローバリゼーションが転機を迎えたことは否めない。今後、米欧と中露の対立と、それを日和見するアフリカ、アジアなどに加え、経済、エネルギー、食料など複雑な要素が加わり、まさにVUCA「Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)」の世界情勢が想定されるなかで、日本は厳しい舵取りが必要になってくるのではないか。今後国民生活にとっても様々な形で影響が及んでくる可能性があると思っている。マスコミの多くは、主に目の前のことを追って報道しているが、これからの日本を担う若い人たちには、少し大きな目で、自分たちの日本、自分たちの将来を考えてみることも大切ではなかろうか。全くの私見ではあるが、次世代を担う若い人たちに参考になれば幸甚です。

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