コラム

中国東方航空のB737-800の墜落事故

3月21日に中国東方航空のB737-800の墜落事故が発生した。テレビ、新聞から取材を受けた。中国のSNSの動画では、ほぼ垂直の状態で落下する映像がある。Flightradar24の航跡と照合すると、動画は信頼できる可能性がある。
Flightradar24は公式なものではないが、実際の飛行データと大きな差はないものと判断してよい。それによると29000フィートから墜落現場の3225フィートまで2~3分で降下している。降下率が1分間に10000フィート前後になり。ほぼ垂直に落下している動画の裏付けにもなる。例えエンジンが二つとも停止してもこの高度だと200Km前後は滑空できる。落下の状態で墜落することはまずない。またエンジン停止した場合は、パイロットは管制官に通報するが、現時点ではそうした事実の報道はない。高高度で急減圧が発生した場合は、パイロットは酸素がなくても生存できる高度10000フィート(3000メートル)まで急降下する緊急操作を行う。そのときの飛行機の姿勢はせいぜいマイナス10度位で、降下率も1分間に5000~6000フィートである。こうしたことから、今回の事故は異常としか言いようがない。現時点では、機材トラブル、気象(強度な乱気流)、パイロットの操作など、不都合なことが複合的に重なって起きた可能性が考えられる。機体の残骸、ブラックボックを回収して、解析することにより原因を究明すると、意外なことが分かる可能性もある。現地から詳しい情報が入り次第、また異なった展開になる可能性もある。
写真は本日(22日)のTBSテレビの「ひるおび」にZoomで出演した画面である。

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