コラム

トランプ大統領の退院が示唆するもの

コロナに感染したトランプ大統領が入院3日で退院した。医療関係者もアメリカの多くのメディアもその無謀さを指摘している。常識で考えれば当然である。トランプ自身もツイッターでこの退院は危険を伴うと言っている。至近の世論調査でもバイデン前副大統領との支持率の差が広がっている。

退院の是非を別にして、この行動を西部開拓史時代に照らしてみた。リスクを承知で荒野に向かっていくフロンティア精神を彷彿させる。無理な退院で病症が悪化する可能性もあり、それにより選挙に敗退する可能性も十分ある。しかし、「大統領選挙に絶対勝つのだ」という強い意志が免疫力を高め、早急に回復する可能性もないとは言えない。そうなった場合は「コロナに打ち勝った」ということになり、支持率も一気に回復するだろう。例えバイデン候補の方が高い支持率のままで選挙が行われたとしても、前回の大統領選挙のときのように「隠れトランプ支持者」の票でトランプが当選する可能性もあり得る。

トランプの政策の是非、退院の是非の問題は別として、トップというものは目的を実現するためには強い意志と覚悟をもって、嫌われる決断をすることもありうるのだ。

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