コラム

安全と質の高い業務を支える両輪のスキル

昨日、岡山で開催されている日本脳外科学会総会の特別企画の「人材育成」セッションで基調講演をさせて頂いた。年に数回、病院や医師会などで講演をさせて頂いているが、テーマの多くは、安全管理、リスクマネジメント、ヒューマンエラー対策が多かった。今回は人材育成で、on the job training ,off job training(日常の業務を通じての教育訓練と日常の業務を離れての教育訓練)というテーマであった。脳外科医の先生方の後輩の人材育成の参考にするためのテーマと認識している。

私の基調講演の中のひとつのoff job trainingのなかで、ノンテクニカルスキルの大切さを紹介した。

ノンテクニカルスキルは業種・職種に拘わらずチーム力を発揮するスキルで、専門分野のテクニカルスキルとともに安全で支え質の高い業務を遂行するためのスキルである。これは1980年代から航空界で導入されたものであるか、最近では医療界などの他産業界でも興味を持つところが出てきた。

私の基調講演の後に、次々に脳外科医の先生方が発表されていた。脳外科の専門的なことは素人の私では分からないことが多かったが、脳外科の手術も含めて、医学界が日進月歩で進歩していることを理解できた。

私自身、この4月から8月までは、講演、取材、委員会、会議はほとんどZoomやWebexを活用したオンラインであったが。9月頃から蜜を避ける工夫をしたうえでの対面方式が増えてきた。今回の学会も主催者側も、全国から参加された脳外科医の先生方も、感染予防対策をしっかり実施しておられた。コロナは単なる風邪とは異なるが、正しい対応をすれば、決して必要以上に恐れることもない。

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