コラム

シンプルなものは究極に洗練されている

前回のブログで「道を極めた人のシンプルな言葉に大事な真理が含まれている」ことに触れた。今回はシンプルということに関連して「シンプルは究極に洗練」ということを具体例で考えてみた。
(1) モナリザの微笑(レオナルド・ダ・ヴィンチ)の絵は、背景も衣装も派決して手ではないのに、何世紀も人々を魅了し続けている。それは、余計なものを徹底的に削ぎ落とした結果、残った「本質」が見る人の心に響くからではないか。

(2) スティーブ・ジョブズはiPhoneの発表のとき「これが、iPhone」とだけ言って沈黙。Appleの製品は誰でも直感的に使えるデザインが特徴で、複雑な機能を隠し、必要なものだけを見せることで、使いやすさと美しさを両立している。

(3) 禅と枯山水庭園は、石と砂だけで構成された庭園である。水はないのに水の流れを感じる。これは最小限の素材で最大限の感覚を引き出す美の極みである。

(4) 茶道と侘び寂び(千利休)は、豪華な装飾を排して、質素な茶室で心を込めたもてなしをする。余分なものはすべてそぎ落とし、何もないからこそ、最高の美を感じるという発想がここにある

情報洪水に囲まれている今の時代、週末にはシンプルなものに接してみるのもいい。

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