コラム

イソップものがたり「アリとキリギリス」

国立青少年教育振興機構が22日に公表した国際調査で、日本の高校生の仕事観、生活観が浮き彫りになった
仕事や働くことのイメージについて、「楽しい」と強く思う割合は、〈1〉米国(34・5%)〈2〉韓国(29%)〈3〉中国(26%)〈4〉日本(18・8%)の順だった。
仕事や生活に関する質問では、「暮らしていける収入があればのんびり暮らしたい」と強く思う割合は、日本(49・4%)が最も多く、10年前より16・6ポイント増加。「仕事より趣味や自由時間が大切」も日本(35・7%)が最も多く、10年前の16・6%から倍増した。日本では『ワーク・ライフ・バランス』が重視されるようになり、高校生の意識もそれを反映したのでは」と思われる。以前の「ゆとり教育」と同じ轍を踏む現象がでてきた。
人口が1億人を割る2056年の日本は、3750万人が65歳以上になる。成人の18歳から64歳までは5046万人で、1.3人の現役が1人の高齢者を支える未曽有の超高齢化社会がやってくる。今のままの税制では社会保障も年金も破綻することはだれが計算しても明白である。分かって来ても、政治家もマスコミもそのことには触れない。
若い世代には、将来の自分たちのことだ、と気付いて貰いたい。
欧州、特に北欧諸国は何十年もかけて、国民の理解を得ながら少子化、高齢化に対応した税制を改革してきた。それにより、間接税が高いため、物価も高いが、誰でも安心して結婚ができ、子供を産み育て、そして安心して高齢を迎えることがでる。
北欧諸国と日本はまさにイソップ物語に「アリとキリギリス」そのものである。
残念ながら、日本の歴史をみると、黒船のような外圧を受けるか、無条件降伏をする状況になるまで自分で改革うることができないのでは、ないかと心配だ。

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