コラム

G7デジタル相会合の共同声明文と生成AIの「信頼性」と「責任」について

先進7カ国(G7)が群馬県高崎市で開いていたデジタル・技術相会合は30日、人工知能 (AI)を適切な規制の下で活用して「信頼できるAI」を目指す共同声明を採択して閉幕した、と各メディアが報じている。
岸田文雄首相は、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を含む「生成AI」について、国際ルール形成を主導することを目指し、5月19日に広島で開幕する先進7カ国首脳会議で議題とする予定である。
ChatGPTは、半年ですでに世界で1億人が利用しているようだ。ChatGPTは2021年までの情報に基づいている。それに対して、最近出たばかりのMicrosoftの「Bing」は検索エンジンと生成AIを組み合わせており、新しい情報にも対応できている。私はこのところ「Bing」を活用している。Googleも近いうちに検索エンジンと生成AIを組み合わせた「Bard」をリリースする予定である。
生成AIは開発が急速で、社会に重大な影響を与える可能性がある。今後、国際的なルール作りが望まれる。
今回のG7デジタル相会合の英語の共同声明文では、“Trustworthy AI”という文章を、日本のメディアは「信頼できるAI」と訳して報道している。“Trust”には、信頼と同時に責任という意味も含まれている。今回のG7閣僚会議に参加した、欧州各国の閣僚は「責任」の方に重きを置いているのではないか。私も生成AIに対しては、信頼性の確認と活用する際の責任が求められると思っている。

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